歯科衛生士 2019年2月
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あの大人気連載が満を持して帰ってきました! 歯周病について新たに明らかになってきた情報について、Dr.天野がわかりやすく解説していきます。時代が変われば常識も変わる21世紀の続天野敦雄Atsuo AMANO大阪大学大学院歯学研究科口腔分子免疫制御学講座予防歯科学分野教授・歯科医師Illustration:寺田久美 むし歯と歯周病はとても身近な病気です。この2つの名前を知らない大人は日本にはいないでしょう。この大人たちの大多数は、むし歯と歯周病は“歯科医院に行けば完治する簡単な病気”と考えている気がします。彼らだけではなく、そう思っている歯科医師・歯科衛生士もいるのではないでしょうか。なぜなら、「さあ、治りましたよ。また痛くなったら来てくださいね」と言って、患者さんを送り出す歯科医院は今でもまだ残っている気がするからです。このフレーズは、20世紀の歯科医院でよく聞かれた決め台詞であり、その頃むし歯治療を受けた今の大人たちの耳にしっかりと残っているでしょう。となると、世間の中高年にとって、むし歯と歯周病は“完治する病気”であり、歯科医院は“痛くなったら行くところ”なのです。世間はう蝕と歯周病をどう思っているか1第2回歯周病は完治するのか?「歯周病が改善する」「歯周病が治る」という言葉を耳にすることがあると思いますが、そもそも歯周病とは完治する疾患なのでしょうか?今回はこのテーマについて、今明らかになっている最新情報をふまえて解説します。治療終了=歯医者とはおさらば!?ありがとうございました今日で治療はおしまいです。痛くなったらまた来てくださいねやっと終わった。これでしばらくは歯医者に行かなくて済む……!65歯科衛生士 February 2019 vol.43

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