歯科衛生士 2019年4月

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TOPICあなたの歯周治療、何点ですか?茂木美保Miho MOGI住友商事歯科診療所 歯科衛生士日本歯周病学会 評議員日本歯科衛生士会 専務理事“評価”としての歯科診療報酬を知るIllustration：コージー・トマト歯科衛生士の専門性が発揮される歯周治療は、保険診療では「診療報酬」という形で算定されます。これは歯周治療に対する国の評価を示すものと言い換えることができるでしょう。本稿では、診療報酬がベースとしている歯周治療の流れ（ガイドライン）をふまえて、歯科衛生士としてそこにどうかかわるか、診療報酬でどう位置付けられるのかを整理します。（編集部）コッソリおさらい!診療報酬はどのように支払われる?医療保険に加入し、病気やけがなどをしたときなどに必要な給付を受けることができる人を被保険者といいます。一方、保険の運営主体を保険者といいます。被保険者は保険者に対して保険料を支払います。被保険者および被扶養者は、病院、診療所、調剤薬局といった保険医療機関などを受診し、診療を受けた際に（療養の給付）、一部負担金を支払います。保険医療機関は、患者ごとの1ヵ月の診療内容を、審査支払機関である社会保険診療報酬支払基金または国民健康保険団体連合会に診療報酬明細書（以下、レセプト）として提出することで、一部負担金以外の診療報酬の請求を行います。審査支払機関は、審査の結果にて保険者に対して請求を行います。保険者は審査支払機関に請求金額を支払い、最終的に審査支払機関から保険医療機関などに支払いが行われます。これが医療保険制度です。そもそも診療報酬って?保険医療サービスに対する対価として、保険医療機関および保険薬局が保険者から受け取る報酬で、厚生労働大臣が中央社会保険医療協議会（中医協）の議論をふまえて決定されます（厚生労働大臣告示）。診療報酬は、医科、歯科、調剤報酬に分類され、その内容は、技術・サービスの評価と、物の価格評価（医薬品については、薬価基準で価格を定める）から成ります。原則として、実施した医療行為ごとに、それぞれの項目に対応した点数が加えられ、1点の単価を10円として計算される、いわゆる出来高払い制です。あなたがプロとして行う歯科衛生士業務　　歯周治療の成功に、歯科衛生士の力は欠かせない　歯科衛生士業務には、歯科予防処置、歯科診療補助、歯科保健指導の3つが歯科衛生士法で定められています。現在、さまざまな研究結果から、歯周病が単に口腔内だけに起こる疾患ではなく、全身に悪影響を及ぼすこと、直接疾患を起こすのではなく、罹患率を高めたり、進行のリスク因子になったりすることが明らかになってきています。そのため、歯周治療を成功させるためには、プラークコントロールなど継続的な維持・管理が必要であり、効果的な歯周治療を行うためには、歯科医師と歯科衛生士との協働が不可欠とされています。歯科衛生士 April 2019 vol.4380