歯科衛生士 2019年5月
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セメント質剥離森田久美子Kumiko MORITA歯科衛生士下野正基Masaki SHIMONO東京歯科大学名誉教授歯科医師ContentsP.201.セメント質剥離ベーシック講座下野正基P.262.下野先生と振り返る ペリオでもエンドでもない局所的な腫張森田久美子 下野正基P.283.CASE REPORT セメント質剥離に早期に気づけた症例森田久美子P.314.下野先生にまだまだ聞きたい! セメント質剥離にまつわるQ&A下野正基 森田久美子セメント質剥離の臨床的特徴●高齢男性の上顎・下顎の切歯に好発● セメント質剥離した歯のまわりには腫脹(膿瘍の形成)が観察される● 深くて狭い歯周ポケット(6mm以上)、骨吸収● 咬合性外傷(ブラキシズム、クレンチング)が関連していると考えられている● 放置しておくと、歯周組織および根尖組織の破壊の原因になる1-3)下野正基 東京歯科大学・歯科医師セメント質剥離とは セメント質剥離とはセメント質片が歯根表面からはがれた状態をいいます1)。 セメント質剥離の臨床的特徴は、垂直性歯根破折とよく似ています。しかし、歯根破折はほとんどの場合抜歯するしかありませんが、セメント質剥離は外科的に剥離セメント質を除去できれば抜歯の必要はありません。歯を保存するためには、早期に両者を鑑別診断し、適切に治療することが必要です2,3)。Cemental Tear19歯科衛生士 May 2019 vol.43

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