歯科衛生士 2019年11月号
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[前編] 死は“敗北”か? かかわるか先生は、「高齢者が、嚥下機能が低下して口から食べられなくなったら、生命の限界が来ている」とし、摂取カロリーを抑えることで安らかな死(平穏死)が迎えられると主張しました。 同じく特養で、置き去りにされてきた高齢者の口腔ケアに疑問を抱き、長年の取り組みによりその重要性を実証した歯科医師・米山武義先生が、今回、石飛先生の元を訪れました。本誌では、この対談のもようを2号にわたってお届けします。前編では、お二人がこれまでの医療と介護に疑問を持つに至るまでを中心にお話しいただきます。(編集部)CONTENTSP.00はじめに ―死に方の因果を思う― 米山武義P.00[前編]死は“敗北”か? 石飛幸三×米山武義[後編]変わり始めた社会 石飛幸三×米山武義芦花ホームにおける歯科衛生士のかかわり~適切な口腔ケアとは?~ 渡辺三恵子おわりに ―対談を終えて― 米山武義※本対談は、2019年6月13日、芦花ホームにて収録しました。次号掲載今号掲載米山歯科クリニック[静岡県]院長1954年生まれ。1979年日本歯科大学卒業。日本の口腔ケアの第一人者。同大歯周病学教室在籍時にスウェーデン・イエテボリ大学に留学し、帰国後、PMTC・PTCを日本に紹介したことでも知られる。わが国で初めて介護施設等で高齢者の口腔ケアの重要性を提唱し、誤嚥性肺炎が口腔ケアによって予防できることを示した論文をLancetに発表。病棟・施設における口腔ケアの礎を築いた。2014年にはその活動が認められ、保健文化賞を受賞。現在まで40年間特別養護老人ホーム御殿場十字の園非常勤を務める。米山武義Takeyoshi YONEYAMA体はきれいに清拭されているのに口だけが置き去りだった79歯科衛生士 November 2019 vol.43

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