歯科衛生士 2020年1月号
4/8

4Bホール午後10/17(土)講演者論文縁下歯石の取り残しを0にするテクニック[前編] まずは炎症や残石の存在に気づくしっかり炎症がなく    がしたい!SRPIllustration:タニグチコウイチ 「SRPがうまくなりたい!」――これは、多くの歯科衛生士が口にする言葉です。では、そもそもSRPは何のためにするのでしょうか。 歯周病は全世界でもっとも多くの罹患者がいる疾患です。日本でも、例に漏れず成人の8割以上が罹患している歯周病ですが、その原因はたった1つ、プラークです。レッドコンプレックスに分類される細菌がいたとしても、それを選択的に除去することはできませんので、私たち歯科衛生士がやるべきことは、昔も今もそしてこれからも、ただただプラークを除去すること。それだけです。 盲目下で行われるSRPでは、根分岐部内や複雑な根形態などが影響して、根面からすべての沈着物を除去することはできません。沈着物(細菌)があることで起きる免疫反応の結果、組織の破壊が引き起こされますが、根面の沈着物をすべて除去できなくても、生体が免疫反応を起こさなければ歯周組織検査の際のBOPは消失し、やがてポケットは浅く変化していきます。したがって、臨床では、生体が許容してくれる範囲まで、プラーク(細菌)という感染源を除去することが求められるのです。炎症がおさまるSRPを行うことが、DHの使命2特集歯科衛生士 January 2020 vol.4452

元のページ  ../index.html#4

このブックを見る