歯科衛生士 2020年1月号
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なるTYPETYPE しかし、精一杯SRPを行っても、再評価で必ずしも期待した効果が見込めないこともあります。そんな時には、原因を追求してから、再治療を行うか、経過観察するかを判断するのですが、中等度の歯周炎で、大半のポケットやBOPが改善しているにもかかわらず、一部にポケットやBOPが残っている場合には、ポケット内に炎症を引き起こすプラークやプラークの温床となる歯石が沈着していると疑います。 SRPの時には「よし、取れた!」と思っても、実際には歯石を取り切れておらず、それが原因で再評価では炎症が残っていることがあるのです。残石の原因は、主に以下の2つに分けられます。この2点を理解し、克服することで、SRPでの歯石の取り残しは圧倒的に少なくなります。本特集では、前後編にわたって詳しく解説していきます。引かない炎症の原因は、歯石の取り残しかもしれない歯石に気づくことができても、その歯石を取り除くことができなければ炎症は消失しません。具体的には、キュレットや超音波スケーラーのチップが当たらない、というものです。盲目下で行うSRPでは、術者の手指感覚と浅いポケット内を直接見ることで歯石沈着を確認しますが、探知で歯石を感じ取ったり、直接見て歯石を見つけたりすることができなければ、そのまま取り残してしまうことになります。2[テクニック1] 見た目から気づく前編P.54[テクニック2] 検査結果から気づく前編P.58[テクニック3] 探知で気づく後編掲載[テクニック4] 歯石を取りきる後編掲載テクニック1~3で解決!テクニック4で解決!1落合真理子Mariko OCHIAIK’sシャープニング代表たるみ歯科クリニック[兵庫県]歯科衛生士日本歯周病学会認定歯科衛生士日本ヘルスケア歯科学会認定歯科衛生士53歯科衛生士 January 2020 vol.44

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