歯科衛生士 2020年1月号
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*NPO法人日本フッ化物むし歯予防協会、WHO口腔保健協力センター、公益財団法人8020推進財団、一般社団法人日本学校歯科医会共同調査による実施人数/年少人口で算出した%まり、集団フッ化物洗口実施人数割合が高いほど、う蝕が少ない傾向にあるということです。もっともう蝕が少ない新潟県ともっとも多い沖縄県では、フッ化物洗口実施人数割合の差が10.2倍、う蝕の差は4.8倍もの開きがあります。このデータからも、フッ化物応用はう蝕予防に不可欠といえるほど効果があるのではないでしょうか。 図1は2016年の都道府県別の集団フッ化物洗口実施人数割合*と同年の12歳児のDMFT指数(学校保健統計調査による中学校1年生の一人平均永久歯う蝕経験歯数)の相関を示したものです。 最近になって集団フッ化物洗口を開始した地域では、う蝕減少傾向は明らかになっていませんが、全体では統計学的に有意(p<0.05)な弱い相関(R=0.29)がみられます。つフッ化物応用は歯磨剤で十分!……とならないのはなぜ?図1 フッ化物洗口を実施している割合が高いほど12歳児のう蝕は少ない70.060.050.040.0都道府県別集団フッ化物洗口実施人数割合30.020.010.012歳児DMFT0.20.40.60.81.01.21.41.61.82.0(%)0R=0.29, p<0.05新潟県沖縄県フッ化物は異なる濃度による複数の方法を取り入れることで効果が増すP.71患者説明用シート正しい使い方で効果的に(1)フッ化物配合歯磨き剤P.72フッ化物局所応用は安全性が確保されているP.74ブラッシングのみでのむし歯予防には限界があるP.70正しい使い方で効果的に(2)フッ化物洗口剤P.73説明のPOINT69歯科衛生士 January 2020 vol.44

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