歯科衛生士 2020年2月号
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縁下歯石の取り残しを0にするテクニック[後編] 探知して歯石を取りきるしっかり炎症がなくなる   がしたい!SRP直視できない歯肉縁下の歯石に気づくためには、探知用インスツルメントを挿入して探知を行い、そこから得られる情報・感触をふまえて、歯周ポケット内の状態を把握、イメージすることが欠かせません。ここでは、そのポイントを紹介します。 次に、根面の凹凸である、歯石、カリエスの感触の違いを整理します。歯石・カリエスの感触2 CEJと歯石の区別がつけられないと、CEJだと思って歯石を取り残したり、歯石と思いCEJを傷つけたりすることになりかねません。CEJは必ずしも移行的なものではなく、エナメル質が根面を覆っていたり、根面(セメント質)がエナメル質を覆っていたりとさまざまです。CEJの水平ラインを探知用インスツルメントで把握することが重要です。 カリエス表面を探知用インスツルメントやスケーラーなどのインスツルメントで触れることで、カリエスを進行させる恐れがあります。ましてや、探知用インスツルメントを押し込んではいけません。したがって、根面にザラザラとした凹みがある場合には、カリエスと判断し、それ以上触らないようにします。注意!注意!エナメル質エナメル質根面根面CEJCEJ歯石:凸状カリエス:凹状ザラザラとした感触。歯石は根面に沈着しているので、凸状(出っ張っている)。歯石と同じようにザラザラとした感触であるが、侵蝕であるため凹状(へこんでいる)。また、カリエスの「ザラザラ感」は根面とは異なる種類のもので、特に進行性のカリエスでは柔らかく感じられる。51歯科衛生士 February 2020 vol.44

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