歯科衛生士 2020年4月号
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牧草一人 Kazuto MAKIGUSA牧草歯科医院[京都府]日本歯周病学会認定歯周病専門医・指導医スタディグループJIPI本誌の人気コーナー「DH誌上Case Presentation」がこの度さらにパワーアップします! 来月のリニューアルに先駆け、本稿ではプレゼンテーションをしてみよう!という歯科衛生士のために、プレゼンをまとめる際の基本的な方法とポイントを1から伝授します。4Dホール午前10/18(日)講演者論文 ケースプレゼンテーションでも論文でも、その骨格は同じです(表1)。しかし実際の作成手順はこの順番通りではなく、結果から肉付けしていくものでもないのです。筆者は4緒言→8結論→5材料と方法→6結果→7考察→3要旨→1タイトル→2キーワードの順に作成しています(表2)。この順番で考えていくことで、流れるような論理の展開と整合性が取れた内容になります。 次ページから、ケースプレゼンテーションを土台に、この手順に沿って各要素のポイントを解説していきます。表1 論文・プレゼンテーションの構成要素タイトル材料と方法キーワード結果要旨考察緒言結論この手順で作成すれば、自然とうまくいく12345678表2 ケースプレゼンテーション作成の手順発表したい症例を決定する4緒言日常臨床でたくさん出会う中から、なぜこの症例に興味を持ったのかを考える。この発表で一番言いたいことを決める8結論「発表を通じて、一番言いたいこと」を短い文章で表現する。治療前の医療情報を整理する 5材料と方法医療面接、各種検査、診断、治療計画を整理する。治療結果を時系列で整理する6結果初診時から最新のSPT(メンテナンス)時までの治療結果を整理する。ここでは「~と思う」とか、「~と考える」は使わない。あくまでも事実を記載する。結果をもとに考察を加える7考察~をもとに、文献を交えて自分の意見や感想を述べる。ここでは「~と思う」とか、「~と考える」と表現できる。~を短くまとめた文章を作成する3要旨~は発表の骨格であるので、これを数百文字(日本語で200~400文字程度)にまとめる。要旨を短文に縮めてタイトルとする1タイトルで作成したものを短くまとめると、それがタイトルになる。1つの文では言いきれない場合は副題(サブタイトル)をつける。タイトルを単語に分解する2キーワードタイトルで使われた単語をバラバラにする。そのすべての単語がキーワードになる。逆の言い方をすれば、要旨やタイトルの中では使われていない単語をキーワードにすることはできない。経過がまとまったから…?6結果5材料と方法4緒言1タイトル7考察8結論3要旨2キーワードそのままの順番で…?1タイトル2キーワード3要旨4緒言5材料と方法6結果7考察8結論81歯科衛生士 April 2020 vol.44

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