歯科衛生士 2020年5月号
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もったいない!“とりっぱなし”じゃ、予防型歯科医院の資料の見かた・使いかた口腔内写真デンタルサブカルテ 変わる!資料をとっているけれど、毎日のルーティンワークとして終わっていませんか?どのように活かすことができるか、見ていきましょう。高橋 啓 歯科医師 また、皆さんは資料を使って、今の状態、今後の見通しなどを患者さんと共有していますか? 資料を見て比較することで導き出されたこと(今の状態、今後の見通しなど)について、資料を用いて説明ができれば、「通っていてよかった」と、患者さんとの信頼関係は揺らぎのないものになります。資料は管理ソフトで整理された状態で見ることがベストですが、まだソフトで管理できていないとしても、口腔内写真をプリントアウトして見せることだって可能でしょう。 患者さんにはいろいろな方がおられます。たとえば、診療室で言えないことを受付で言って帰る方や、歯科助手が尋ねるとポツポツと話をしてくれる方もいます。職種によって得られる患者さんの情報が異なるため、医院スタッフ全員でフォローしていくことが重要になります。患者さんの状態は歯科医師も把握していないといけないですし、一緒に診る姿勢で歯科助手、受付とも資料の情報共有しておくことは、とても重要です。そして、そのフォローを記録に残し、診療につなげていくことができる形を整備することが重要なのです。資料を患者指導に使う資料を院内で共有する せっかく得た資料を最大限に活用するためには、つねに資料を見たい時に見ることができる体制を整えて、必要な時に見る習慣を作ることも大事になってきます。ただし、「環境が整わないからできない」という声をよく耳にすることがあるのですが、では「環境が整ったら、バリバリ活用できますか?」と聞かれたらどうでしょう。今の環境でできることを考えて実践することも、とても重要です。くふうすればできることも多いはずです。 次ページからは、主な資料である口腔内写真、デンタルエックス線写真、サブカルテの3つについて、その特徴をまとめ、実際の現場では、どのような時に見ているのか、見るためにどのようなくふうをしているのか、各医院に紹介してもらいます。皆さんの医院で使える情報満載です。隅から隅まで読み、ぜひ医院で活用しましょう!35歯科衛生士 May 2020 vol.44

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