歯科衛生士 2020年7月号
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1特集臨床での各種検査、ただマニュアル的に実施してしまっていたりしませんか?本来、カリエスリスク評価を行う際には、現在わかっているエビデンスをできるだけ客観的に患者さんに示し、どこまでの検査を行うかを患者さん自身に選んでいただく必要があります。そのためには、歯科衛生士自身が「その検査では何を調べているのか」「なぜ必要なのか」をよく理解していなくてはなりません。本稿では、予防歯科先進国・スウェーデンのカリオロジーに基づき、「う蝕のリスク」についてあらためて振り返り、カリオグラムを中心にカリエスリスク評価についてご解説いただきます。(編集部) これは筆者が作成した「捻れたバー(または最小侵襲介入)」のシンボルマークです。このマークは、ドリルを使って歯の組織を切削しようとする前に、われわれはう蝕を予防し阻止するためのあらゆることを行うべきだと提案するものです。 世界中どの国でも、「う蝕治療」というと、修復などの処置が中心とされますが、そういった処置でう蝕を治癒できるわけではありません。私たちはむしろ、予防に焦点をはじめにダン・エリクソンマルメ大学・歯科医師24歯科衛生士 July 2020 vol.44

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