歯科衛生士2020年8月号
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粘膜炎上野尚雄Takao UENO国立研究開発法人国立がん研究センター 中央病院歯科医長・歯科医師日本がん口腔支持療法学会理事日本がんサポーティブケア学会粘膜炎部会委員8020推進財団理事 をDHがどう支えるかIllustration:うつみちはる この後ご紹介するように、がんは実はとても身近な病気です。日本人の2人に1人は、生涯のうちに「がん」に罹患します。これは統計学的な事実です。したがって、今まで長い間メインテナンスしてきた患者さんが「がん」になる、あるいは自分の近しい人、大切な人が「がん」になるというシチュエーションは、けっして珍しくありません。 がん対策は日本という国全体の問題であり、「がん」という病気、あるいはがん患者さんとかかわっていくこと・支援していくことは、今やすべての医療者の責務、もっと言うと、社会の責務となってきています。もはや医療従事者として「関係ない」とは言えなくなってきているのです。 そこで本特集では、歯科衛生士の皆さんに知っていただきたい、現在のがん治療における歯科衛生士の役割について、特にニーズの高い「がん治療の副作用による口腔粘膜炎」を中心にお伝えしたいと思います。P.50PART 1DH×がん治療のかかわりを知る最新のがん情報にアップデート!P.53PART 2治療内容・薬剤で分類!口腔粘膜炎データベースP.54①殺細胞性抗がん剤による口腔粘膜炎P.55②頭頚部放射線治療による口腔粘膜炎P.56③分子標的薬による口腔粘膜炎P.57④免疫チェックポイント阻害薬による 口腔粘膜炎P.58PART 3どう見て何をする?歯科衛生士にできる口腔粘膜炎対策あなたが診ている患者さんが「がん」になることもContents49歯科衛生士 August 2020 vol.44

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