歯科衛生士2020年12月号
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 皆さんは、どのタイミングでキュレットスケーラーを準備しているでしょうか? 患者さんを迎える前に、なんとなく手に取ったキュレットを出して使用していませんか? 痛みのないSRPを行うためには、基礎資料(口腔内写真、エックス線写真、歯周組織検査、可能であればCBCT)からその患者さんの歯肉のフェノタイプ(バイオタイプ)や骨欠損状態を確認し、それに合ったキュレットを適切に選択する必要があります。 キュレットはハンドルの形状・材質・重みで把持のしやすさが変わります。また、シャンクの太さやしなりで歯石が指先に伝わる感覚が変わります。普段使用しているグローブを装着し、実際に手に取って使用感の違いを確認してみましょう。 各社では多様なシャンク、ブレード長さの製品を揃えて森田久美子 大川歯科医院・歯科衛生士自分と対象に合った器具を選択する3います。また、シャープニングを繰り返すと、ブレードの幅は細く、長さは短くなります。シャープニングによってさまざまなフェイス幅のものを揃えておくとよいでしょう(図4)。今回は痛みに焦点を当てお伝えしますので、シャンクの長さは割愛し、ブレードの長さとフェイス幅の選択方法について解説します。CHECKキュレットのブレードの違いを知っておこう!グレーシーアクセスのブレードは、グレーシーキュレットやグレーシーディープポケットの半分の長さ。隅角部や根分岐部、前歯部に適している。ほかに、フェイス幅がより狭いタイプもある。アフターファイブとミニファイブはオリジナルより幅が10%細く、歯肉への挿入が容易。また、ミニファイブはオリジナルの半分のサイズで、狭いポケットや根分岐部に適している。マイクロミニファイブはオリジナルより幅が30%細く第1シャンクも3mm長いため、幅が狭く深いポケットへの到達が容易。リジッドキュレットは通常のタイプ(グレーシーキュレット)よりも幅が広い。シャンクも太く頑強。マクロキュレットAFスタンダードは通常のタイプよりも長く幅も広い。ミニキュレットは通常のタイプと幅は変わらないが長さが短い。LMインスツルメント(白水貿易)ヒューフレディ(ヒューフレディ)アメリカンイーグル(ジーシー)シャープニングを繰り返したアメリカンイーグルグレーシーキュレット(ジーシー)。同じ製品でもこれだけ差が出る。図4 さまざまなフェイス幅グレーシーキュレットグレーシーリジッドキュレットグレーシーミニキュレットグレーシーマクロキュレットAFスタンダードグレーシーキュレットマイクロミニファイブグレーシーキュレットオリジナルグレーシーキュレットアフターファイブグレーシーキュレットミニファイブグレーシーキュレットグレーシーディープポケットグレーシーアクセス48歯科衛生士 December 2020 vol.44

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