歯科衛生士2021年1月号
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1PART 歯周病は、バイオフィルムによる炎症反応が引き起こす破壊性の疾患です。その治療の根底をなすプラークコントロールは、歯肉縁上のコントロールと歯肉縁下のコントロールの両方で初めて完成します。私たち術者がすべて担うことができれば話は簡単ですが、現実にそれはありえません。プロフェッショナルケアで介入できるのはせいぜい年に数回だけで、それ以外の日々のセルフケアは患者さんにゆだねられています。したがって、術者が主に縁下のコントロールを担当する代わりに、患者さんには縁上のコントロールを担当してもらう必要があります。 縁下のプラークコントロールだけでは限界があるということを示した研究がありますので、一緒に見てみましょう。なぜ歯周治療に“患者さんの主体性”が必要なのか?プラークコントロールは術者だけでは達成できないはじめに、歯周治療、特にプラークコントロールにおいて患者さんの参加が欠かせない理由について簡単に整理します。歯肉縁下術者の担当範囲歯肉縁上患者さんの担当範囲23歯科衛生士 January 2021 vol.45

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