歯科衛生士2021年2月号
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ポッチャリ体型なら歯周治療による糖尿病の改善があり得るP.72患者説明用シート肥満は歯周病と同じ慢性的な炎症を起こす歯周病は糖尿病によって悪化しやすくなるP.69糖尿病と肥満の関係P.70糖尿病はこんな病気P.68P.71説明のPOINT病が「生活習慣病」と呼ばれるように、肥満、すなわち栄養状態がよすぎることは、糖尿病の発症と関係しています。 栄養状態は、糖尿病のリスクを左右するだけでなく、後述するように歯周病と糖尿病が関係するうえでも大きくかかわっていることがわかってきました。また、フレイルなどの機能低下にも関連します。これからの歯科医療では、日々の歯科診療においても患者さんの栄養状態をよく観察することが重要です。 最新の知見に基づき、本稿では、歯周病と糖尿病の関係をどのように患者さんに説明したらよいかについて、考えてみましょう。*1 年齢調整後の「糖尿病が強く疑われる者」(20歳以上)の割合は、男性13.5%、女性6.8%。*2 本調査では体格指数(体重[kg]÷身長の自乗[m2])で25以上を「肥満」、18.5以下を「やせ」、さらに高齢者の同指数20以下を「低栄養傾向」としている。図1 性・年齢階級別「糖尿病が強く疑われる者」の割合1)(%)50403020100男性女性20代0.040代6.860代24.830代1.050代18.618.7%9.3%70歳以上24.6(%)5040302010020代0.040代3.560代12.830代0.550代4.770歳以上15.7男性では40歳を超えるころから糖尿病が増え始める図2 男女別の肥満の割合1)糖尿病と同様に男性に多く、日本人、特に成人男性は、昔に比べライフスタイルが欧米化した結果、糖尿病が増加してきたと考えることができる。なお、肥満は年齢層でそれほどばらつきがないため、年齢を調整してもあまり頻度に差が出ない。参考までに、本調査では「やせ」は圧倒的に20代女性に多いとされている(約20%)。男性女性32.2%21.9%67歯科衛生士 February 2021 vol.45

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