歯科衛生士2021年4月号
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スムーズで見落としのない「観察」から始めよう1特集 “患者さんの口腔内の異変に早期に気づき、長期的にお口の健康を維持管理したい”私たち歯科衛生士はつねにこのように考えながら、日々患者さんと向き合っています。そのためには、口腔内の小さな変化も見落とさないよう、すみずみまで観察を行わなければいけません。 見落としを防ぐには、観察部位ごとにライトの微調整を行い、狭くて暗い口腔内を明るく照らす必要があります。また、頭位の調整、術者のポジションを整えることで姿勢を崩すことなく細部にわたり見落としなく観察が行えます。 口腔内は唾液や粘膜、舌によって見えづらいシチュエーションが多いため、バキューム・スリーウェイシリンジで観察部位を乾燥し、粘膜排除をスムーズに行うテクニックも求められます。 しかも、限られた診療時間のなかで「見落としのないフルマウスの観察」を行うのは容易なことではありません。筆者自身も臨床1年目のときには、すべての歯科衛生士業務に時間がかかり、予約時間内に終えることができず悩んでいた時期がありました。 そこで、最初からすべてマスターしようとせず、まずは「基本的な視診ができるように」、そのあと「ミラー視ができるように」と、ひとつずつステップをクリアしていきましょう。今回は決められた診療時間内で効率よくすみずみまで観察できるようになるポイントをお伝えします。限られた時間で“確実な観察”を行うには、どうしたらいい?!Illustration:根岸美帆、コージー・トマト髙田光彦Mitsuhiko TAKATA高田歯科[兵庫県]院長・歯科医師髙橋規子Noriko TAKAHASHI高田歯科[兵庫県]歯科衛生士まずは、口腔内を正確にチェック!新人応援企画入職1ヵ月目直視で!入職3ヵ月目ミラー視で!29歯科衛生士 April 2021 vol.45

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