歯科衛生士2021年5月号
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程度別にポイントがわかる認知症患者さんの対応2特集Illustration:山田タクヒロ米永一理Kazumichi YONENAGA東京大学大学院医学系研究科イートロス医学講座 特任准教授医師・歯科医師藤村季子Takako FUJIMURA群馬大学医学部付属病院歯科衛生士 皆さんは日々の患者対応のなかで、何にお困りでしょうか。高齢者診療においては、認知症患者さんへの対応で苦心されることも多いと思います。 日本ではすでに高齢者の約4人に1人に認知障害があり1)、認知症患者数は2025年には700万人になるとされています。これは、国の医療政策のなかでも大きな問題となっており、2019年6月の認知症施策推進関係閣僚会議において、「認知症施策推進大綱」がとりまとめられました。これにより、認知症の発症を遅らせ、認知症になっても希望を持って日常生活を過ごせる社会を目指し、認知症の人や家族の視点を重視しながら「共生」と「予防」を車の両輪として施策を推進することになったのです。 高齢者が増えていくなかで、歯科医療者も避けては通れないのが認知症への対応なのです。本稿では、対応するにあたって知っておくべき特徴と、実際の対応のポイントを解説していきます。認知症患者さんの対応は、避けては通れない!口腔ケアがスムーズに!高齢者の約4人に1人に認知障害があります45歯科衛生士 May 2021 vol.45

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