歯科衛生士2021年5月号
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 歯科衛生士は、歯科医師とタッグを組んで仕事をしています。 4月号では、歯科医師の先生方との情報共有やコミュニケーションにおける“難しさ”をいろいろな角度から考えてみました。 どんな状況においても、コミュニケーションの責任は50:50。まずは、なにか情報共有やコミュニケーションにおける問題が起きたとき、先方の問題だけを挙げて「あちら側さえ行動変容ができれば(自分はなにも悪くないのだから)問題はすべて解決するはず」という考え方では、たとえ言い方をかえても、結果的にうまくはいかない、ということも理解しておいてほしいと思います。 「どちらが正しい」「どちらが間違っている」というスタンスは、いったん横に置いて考えるようにしましょう。「どちらが正しいのか」を決めることがコミュニケーションの目的ではありません。仕事の場でコミュニケーションを密にし、情報共有をするのは、ミスをなくし仕事を円滑に進めるためです。仕事を円滑に進めることでそれぞれが働きやすい“場”を作るためです。この目的を忘れないようにしましょう。個々人の好き嫌いや苦手意識は、個人の胸にしまっておきましょう。 目的を叶えるためには、相手より先に私たち自身が、どう“振るまえば”、仕事のうえでうまくコミュニケーションをとれるようになるのかを考えて行動していきましょう。 本稿が皆様の臨床の助けになれば幸いです。目的はスムーズなコミュニケーション。「どっちが正しいか」を決めることではない。情報共有の解消指南TOPICウチの職場の風通し、どうしたら良くなりますか?DR DH[後編]杉元信代Nobuyo SUGIMOTO株式会社Himmel歯科衛生士Illustration:すぎやまえみこ69歯科衛生士 May 2021 vol.45

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