歯科衛生士 2021年9月号
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2特集高齢患者さんの         を 前よりちょっと……86歳・女性48歯科衛生士 September 2021 vol.45や話す機能を保つために歯を守ることが重要です。 しかし、高齢者の場合には、残存歯が多くあっても、また、適切な義歯を装着しても、食べにくい、話しづらいということがあります。これは、歯や義歯という形態の保持や回復だけでは、機能の回復が図れないことがあるためで上田貴之 東京歯科大学老年歯科補綴学講座教授・歯科医師本稿を始めるにあたって、1つ質問です。下記の式は成り立つでしょうか? 成り立たないでしょうか?その理由も考えてみてください。“形態を保つ=機能を保つ”ではない 「歯科衛生士の仕事の目的は?」と聞かれたら、「歯を守ること」と答える方も多いでしょう。そのために、歯科医師や歯科衛生士は、う蝕や歯周病の予防・治療を行います。 では、なぜ歯を守るのでしょうか? その答えはいろいろあると思いますが、特に高齢者においては、食べる機能&口腔機能のキープ CHECK DO

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