Journal of Aligner Orthodontics 日本版 2022年No2
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j図5 スケレタルアンカレッジシステム(SAS)の治療経過。a-c:OGS後5日。上顎にブラケット装置を接着し、歯列のレベリングとSASを用いた臼歯部遠心移動を開始した。またサージカルスプリントも装着している。d-f:OGS後1.5か月。上顎臼歯部の遠心移動を継続している。g-i:OGS後2.5か月。下顎にブラケット装置を装着し、サージカルスプリントを中止した。上顎臼歯部の遠心移動を継続し、下顎歯列の拡大と上顎歯列縮小のために、上顎両側犬歯と上下顎両側第一小臼歯に交叉ゴムを装着している。j-l:OGS後3.3か月。上顎右側大臼歯の遠心移動と交叉ゴムの装着を継続している。adgbehcfiklSUGAWARA et alJournal of Aligner Orthodontics 日本版 | 2022 vol.2 issue 2SASによる術後矯正治療 OGS後5日にブラケット装置を上顎歯列に接着し、サージカルスプリントとトレーニング用顎間ゴムを併用しつつ、0.016×0.022インチのCopperNiTiワイヤー(Ormco)でレベリングを開始した(図5a~c)。同時に、咬合平面に沿った上顎臼歯部の遠心移動を開始した。サージカルスプリントについては、上顎臼歯部の移動を容易にするために、咬合面が平坦になるよう調整した。SASを用いた上顎臼歯部の遠心移動は、ブラケット装置の撤去まで継続した(図5a~l)。OGS後2.5か月時にサージカルスプリントの使用を終了し、ブラケット装置を下顎歯列に接着した。その後、上下顎両側犬歯・第一小臼歯間に交叉ゴムを適用し、歯列弓幅径の調和を図るために水平方向のディコンペンセー44

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