Journal of Aligner Orthodontics 日本版 2022年No3
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b図3 アライナーを過蓋咬合治療に用いるメリット2。装着しただけで咬合高径が挙上し(a)、上顎前歯部舌側にバイトランプを設置すればさらに咬合は挙上される(b)。5.咬耗を防ぐ 過蓋咬合の深い咬み合わせや就寝中の歯ぎしりが原因となって歯の咬合面に咬耗が起きている場合、アラ訴えられることがある。これに対し、アライナーの装着によって咬合高径が上がることで、顎関節への負担を減らすことができる(図5)。図2 アライナーを過蓋咬合治療に用いるメリット1。舌側・唇側いずれにおいても、ブラケットを歯面に接着すると咬合時に装置に歯が接触してしまう(a)が、アライナーは咬み合わせが深くても装置同士の干渉が軽微である(b)。図5 アライナーを過蓋咬合治療に用いるメリット4。過蓋咬合では下顎骨が後方へ移動し下顎頭が下顎窩の後方に接触して顎関節の不調につながる(a)。アライナーによって咬合高径が挙上されると、下顎頭の下顎窩への接触を防げる可能性が高くなる(b)。初診時バイトランプJournal of Aligner Orthodontics 日本版 | 2022 vol.2 issue 3アライナー装着時6.補綴装置を保護する 矯正歯科治療の過程で咬み合わせが変化していくにしたがい、補綴装置部分の咬合における接触点や咬合力も変わっていくことがある。そうした場合も、補綴装置をアライナーが保護してくれる。図4 アライナーを過蓋咬合治療に用いるメリット3。装着すると上下顎が咬み込み、チューイーなしでもアライナーの歯列への適合が緊密になる。abaab97アライナー矯正治療における過蓋咬合の治療レベル別アプローチ(Part1)イナーを装着することで歯を守ることができる。

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