nico2018年8月
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むし歯菌と歯周病菌では、性質もあばれる場所も大違い。おのずと除去方法も使いわける必要があります!酸酸酸毒素毒素毒素細菌がつくる多糖体のじょうぶな膜(菌膜)で、排水管のヌメヌメの仲間。歯にベタベタくっつく。殺菌剤がしみこみにくいので、バイオフィルムのなかはむし歯菌をはじめとする細菌たちの楽園。熟成して強固にくっつくには3~4日かかるので、歯ブラシでこすり1日1回は取り除いておくことが肝要。バイオフィルムゆるやかにつながった細菌集団で、バイオフィルムほどのしつこさはまだないが、歯と歯ぐきのあいだにできた歯周ポケットなどにたまりやすい。軽石状で穴ぼこだらけの歯石にこれが入り込むと歯ブラシでは除去できず、歯周病菌が炎症を引き起こす原因に。歯科医院で歯石ごと除去してもらおう。プラーク歯石毒素歯ぐき歯を支える骨歯歯の健康に大きな被害をもたらすのが、歯周ポケットのなかに潜む歯周病菌。歯周病菌の出す毒素が、歯ぐきや歯、支える骨に炎症を起こし「歯周病」を引き起こす。ひと晩で約1000倍に増殖するので日々の除去は必須。空気が苦手で、奥へ奥へと隠れたがるため、除去はなかなかやっかい。歯周病菌歯面にくっついたバイオフィルムのじょうぶな膜をシェルターとし、なかにたてこもってヌクヌクと繁殖する。砂糖が大好きで、さかんに食べてはじゃんじゃん酸を排泄するため、バイオフィルムのなかは酸でいっぱいに。この酸が歯を溶かして「むし歯」ができる。むし歯菌132018年8月号

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