nico 2020年2月号
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図解 舌とくちびるの力と歯並びいると、その影響で歯が前へと動き、出っ歯になっていきます。 上の「Good」の前歯の位置は、舌の力とくちびるの力が理想的なバランスになっている結果です。「内側から舌が押す力」と「外側からくちびるが押す力」が拮抗しているため、歯の位置は自然な傾きをしています(前歯は完全にまっすぐではなく、若干傾斜しているのがふつうです)。 一方、「Bad」の前歯は、舌の力に押されて前に出ています。Goodに比べると傾きが著しいですね。前歯が前に出るとくちびるが閉じにくくなり、お口をポカンと開ける癖がつくとくちびるの力はさらに弱くなっていきます。  舌やくちびるの癖があると、歯を並べる力のバランスが崩れるだけでなく、あごやお口全体の発育にも影響します。そうした癖を改善し、患者さんが本来持つ歯並びと顔がん貌ぼうを手に入れるために効果を発揮するのが「お口のトレーニング」です。力のバランスが崩れるとどうなる?バランスがよい場合バランスが悪い場合舌からの力=くちびるからの力舌の力と、くちびるの力のバランスが均等な状態。力が釣り合っているので、歯は理想的な位置にあります。くちびる歯舌舌の力が強すぎ、前歯を押している状態。生え替わり時期のお子さんの場合、歯が傾きやすいです。Good力が釣り合っている舌の力が強い!(参考文献:高橋 治、高橋未哉子『新版 口腔筋機能療法MFTの実際 上巻』)舌からの力>くちびるからの力Badくちびるからの力くちびるからの力くちびる舌歯舌からの力舌からの力132020年2月号

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