nico 2020年4月号
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どんなに上手にみがけるというかたでも、歯ブラシだけではみがききれない場所があるのです。敵は歯と歯のあいだ、そして歯の根元まわりにあり。Question拙者、最近歯ぐきから血が出ます。歯みがきには免許皆伝レベルの自信があるのですが、これはいかに?垢こう、細菌のかたまり)が原因で起きますが、歯ブラシだけではほぼ絶対にみがききれない場所があるのです。 そうした場所に日常的にプラークが溜まっていると、定期的に歯科医院にチェックとクリーニングに通っていたとしても、そこからむし歯や歯周病になってしまいます。 歯ブラシではみがききれない場所の1つ目は、歯と歯の接する「コンタクトポイント」(専門的には「接触点」といいます)。2本の歯がぴったりくっついて生えているとき、歯がぶつかっているところです。 このすき間には歯ブラシの毛先は物理的に入りません。しかしそれでも大きさ数マイクロメートルの細菌は入り込み、プラークを形成し酸を出して、むし歯のもとになります。 ここに溜まったプラークは、フロスでないと取り除けません。 歯ブラシでみがききれない場所の 歯みがきは1日2回、いや3回以上しているかたも増えてきました。ですが、デンタルフロス(以下フロス)や歯間ブラシを日常的に利用しているかたは少数派。厚生労働省やライオンの調査によれば、3割程度です。 しかし、どんなにていねいに上手に歯みがきができるかたでも、歯ブラシ1本でお口を清潔に保つことは「不可能」(!)です。むし歯や歯周病は、歯の表面に付着したプラーク(歯しPatientDoctorお口のなかにはどうやっても歯ブラシだけでは十分にみがけない場所があります。それは、❶歯と歯が接した「コンタクトポイント」と、❷「歯の根元まわり」。歯ブラシの毛先が入らなかったり当たりにくかったりするところで、しっかり歯みがきできている人でもそこからむし歯や歯周病になってしまうことが多いんです。nswerA歯ブラシだけではみがききれない場所がある。歯ブラシの通らない「コンタクトポイント」歯ブラシが当たりにくい「歯の根元まわり」12

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