nico 2020年6月号
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筋肉痛、ねんざ、クッションのずれ、骨の変形 タイプでわかる特集4顎関節の仕組み*顎関節症の4つのタイプには、本当は「咀嚼筋痛障害」「顎関節痛障害」など、それぞれに難しい学名があるのですが、この特集では患者さんにもイメージしやすいように、あえて「筋肉痛」「ねんざ」といったたとえを用いてご説明します。埼玉県・幸町歯科口腔外科医院院長/日本顎関節学会指導医・専門医/明海大学口腔顎顔面外科学分野客員講師宮みや本もと日ひ出ずる 顎関節を動かす筋肉。側頭筋は側頭部から頬にかけて、咬筋はあごのえらあたりから頬にかけて存在します(p.13参照)。咬こう筋きん・側そく頭とう筋きん下あごの骨の先端部分。関節円板を挟んで下顎窩と向き合っています。あごの動きにあわせて上下、前後、左右に動きます。下か顎がく頭とう頭蓋骨にある、口を閉じたときに下顎頭が収まるスペース。「窩」は「穴、くぼみ」の意味。下か顎がく窩か顎関節は、硬い骨だけでなく軟骨や筋肉などいくつもの組織が連動して動きます。下顎窩と下顎頭のあいだにある板状の組織。あごの動きにあわせて移動し、骨と骨のあいだでクッションのように機能します。関かん節せつ円えん板ばん顎関節の領域112020年6月号

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