nico2020年8月号
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のを防ぐためにどうしてもある程度の厚みが必要となります。厚みがあるぶんお口のなかで存在感があり、これが違和感の元となります。 自費の入れ歯では、義歯床の一部を金属にできます。金属にすると、アクリルレジン以上の強度や耐久性を維持しながら薄くできるので、お口のなかのスペースが広がります。舌が快適に動くスペースが確保されるため、使い心地が向上するのです。薄くなると、飲食物の温度も感じやすくなりますよ。Question部分入れ歯に何が大切か、よくわかりました。それで先生、保険と自費の部分入れ歯って結局どう違うんでしょう?やっぱりよく噛めるかどうかですか? さていよいよ今回の本題です。保険治療の入れ歯にするか、保険外の自費治療の入れ歯にするか。悩みどころですよね。 「よく噛める」部分入れ歯のために必要なことは、じつは保険でも自費でも変わりません。前処置をして、レストなどがきちんと収まり適合するようにすることで、動かない、噛める入れ歯になります。保険だからといって、決して機能的にダメなわけではありません。 しかし、もっと「快適に噛みたい」「見ためをよくしたい」というときに、保険と自費の違いがグッと出てくるのです。 保険の入れ歯の義歯床(歯ぐきを覆う部分)には、主にアクリルレジンという歯科用プラスチックが使われています。プラスチックでは、割れるPatient「使い心地」と「審美性」が向上します。「薄い」というのは素敵なことです。Doctorよく噛めるための必須条件は、保険も自費も同じです。ですが、さらに「快適に噛みたい」「見ための印象をよくしたい」というときに、自費の部分入れ歯だと違いが出てくるのです。使い心地に影響する要素と審美性に影響する要素を順番にお話ししますね。nswerA保険治療の入れ歯と、保険外の自費治療の入れ歯。「快適に噛みたい」「見た目をよくしたい」というときに、とくに差が出てきます。保険と自費。使い心地を追求するなら?16

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