nico2020年9月号
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 サホライドはなぜ「むし歯の進行抑制」効果が高いのか。その理由をお教えしましょう。 そもそもサホライドは製品名で、含まれる成分名は「フッ化ジアンミン銀」といいます。「フッ化」の名の通り、むし歯予防に有効な「フッ素(フッ化物)」、そして「銀」と「アンモニア」から成ります。 フッ素がむし歯予防に有効なのは、よく知られていますよね。フッ素には、唾液による歯の修復(再石灰化)を促し、同時に歯の結晶を強くする作用があります。フッ化ジアンミン銀のフッ素の濃度は約5万5000ppm。一般的なフッ素入り歯みがき剤(950〜1450ppm)、歯科でのフッ素塗布剤(約9000ppm)をはるかにしのぐ濃度です。 しかし何よりの特徴は「銀を含んでいる」こと。銀というのは非常に殺菌・抗菌作用が強く、昔は食中毒予防に銀食器が用いられていましたし、銀の殺菌作用にフッ素の修復作用をプラス!サホライドってどんな薬?発売 ビーブランド・メディコーデンタル製造販売東洋製薬化成効能・効果サホライド液歯科用38%医療用医薬品●初期う蝕(むし歯)の進行抑制●二次う蝕の抑制●象牙質知覚過敏症の抑制*むし歯の進行を抑えるほか、知覚過敏の症状にも使われます。成分・分量●5mL(1mL中にフッ化ジアンミン銀 380mg)*サホライドの溶液中には、存在できる最大限の量(=38%)のフッ化ジアンミン銀が配合されています。*効果の強い劇薬に類するため、使用の際は歯科医師が細心の注意をもって取り扱います。フッ素と銀が入っています。F-フッ化物イオンAg+銀イオンアンモニアジアンミン銀イオンフッ化ジアンミン銀歯の結晶の修復・強化銀イオンを安定させる殺菌・抗菌38

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