小臼歯、大臼歯、前歯と、保険の範囲が広がりうれしい限りですが、気になっているのが、先ほど先生が「大臼歯の場合は制限あり」、とおっしゃっていたことです。つまり、大臼歯のＣＡＤ／ＣＡＭ冠は、誰でも保険でできるわけじゃない？馬場 大臼歯に入れるには、いくつかの条件をクリアすることが必要なんです。患者さんによっては、大臼歯のＣＡＤ／ＣＡＭ冠は向いていない場合があるんですよ。えっ！ どういう条件ですか？馬場 まず、大臼歯といっても、第二大臼歯は認められていません。入れられるのは上下の第一大臼歯です。ふむふむ。馬場 それから、噛む力が過剰に強くかかるかたは、大臼歯にＣＡＤ／ＣＡＭ冠では破折や脱離のリスクがあるので、入れないほうが安全です。大臼歯はただでさえ強い力がかかる歯です。これに歯ぎしりの癖が加わ歯、第二大臼歯にもＣＡＤ／ＣＡＭ冠を保険でかぶせることができます。自費治療はちょっと、という場合、メタルフリーの被せ物の選択肢としてＣＡＤ／ＣＡＭ冠があることは、金属アレルギーの患者さんにとってとても心強いと思います。ったりすると、ものすごい力になります。歯ぎしりでチタンのインプラント体をへし折っちゃう人もいるくらいですからね。こうした噛む力の強いかたには、保険治療の場合、金属の被せ物（いわゆる銀歯）を選ぶほうが安全なんです。 大臼歯のＣＡＤ／ＣＡＭ冠用に認可されている硬質レジンブロックの強度は、通常の咬合力だったら十分に耐えられます。でも、丈夫さからいったら金属にはかないません。つまり、そのかたの噛む力による、ということですね。馬場 そうです。もうひとつ噛む力に関わる重要な条件があって……。えーっ、ほかにも？馬場 患者さんの第二大臼歯が4本とも残っているかどうかも重要な条件なんです。第二大臼歯を失っていると、噛む力が第一大臼歯に集中的にかかっちゃいますからね。なるほど、たしかにそうですね。馬場 ただし例外があります。金属アレルギーがあってお困りのかたは、小臼歯や前歯はもちろん、第一大臼そう考えてみると、金属を使わない治療の選択肢ができたということは、見た目だけでなく、とても大きな変化なのですね。馬場 そうなんです。こうしたニーズに応えられる意義は大きいと思いますね。大臼歯の治療は条件つきです。保険の被せ物の選択肢って？硬質レジン前装冠金属冠NEW!CAD/CAM冠CAD/CAM冠金属冠CAD/CAM冠前歯小臼歯大臼歯40
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