nico2021年6月号
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QuestionPatientDoctor 最近「ムセることが増えたな」「ごはんが食べにくいな」というかた、いらっしゃいませんか。—え、そんなことはない? では、「せき払いが増えた」「食べ物がのどにつかえる感じがするようになった」ということはありませんか。 また、今日の歯科受診で、歯科医師や歯科衛生士さんと話すときに何度もせき払いをしたり、診療中にお口に水をためられずにムセてしまったなんてことはないでしょうか。 いま「そういえば……」となったかた、ご用心。これらはお口の機能が老化している兆候なのです。 噛む、飲み込む、話すといったお口の機能は、からだの筋肉と同じように、加齢とともに衰えていきます。たとえば、のどにある喉こう頭とう蓋がいの弁の動きが悪くなると、ムセやせき払いをしやすくなりますし、舌の力が弱ったり唾液の分泌が減ると、食べ物がのどにつかえやすくなります。こうした変化は「口腔機能低下症」と呼ばれ、全身の健康を損なう最初の段階になると考えられています。 お口の老化は早めに気づけばそのぶん予防もしやすいのですが、そもそもご自分のお口の機能が衰えはじめていることに気づいていないかたがとても多いのです。次ページからの質問に答えて、ご自分の変化をチェックしてみましょう。お口の機能が老化している兆候は、ゲホゲホとムセやすくなった、食べ物が飲み込みづらくなったといったことにかぎりません。せき払いが増えたなどのささいな変化も老化のサインなのです。nswerAお口の老化?いやいや、私は大丈夫ですよ。ムセることは別にないし、食べにくかったりすることも——ンンッ(せき払い)——ないですから。お口の老化は、知らず知らずのうちにはじまっていることも。老化を予防するには、まずは「気づくこと」が肝心です!こんな経験ありませんか?せき払い、増えてませんか?いま問題となっている「口腔機能低下症」10

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