nico 2021年9月号
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破は骨こ細さ胞ぼが古い骨を壊し、骨こ芽が細さ胞ぼが新しい骨をつくります。ニコチ歯ぐきの細胞と同じようにニコチンの影響を受けます。ダメージを受けることで弱くなり、歯からはがれやすくなります。ニコチンの分子量は小さいため、歯ぐきの細胞を通り抜けて、あごの骨の細胞にも届きます。ヒトの骨というのは、一度できた骨がそのままずっと存在するわけではなく、古い骨が壊される「骨吸収」と、新しい骨がつくられる「骨形成」がバランスよく行われることで生まれ替わり、健康な骨が維持されています。あごの骨でも絶えず骨吸収と骨形成が行われています。ンはこの破壊と再生のバランスを、破壊のほうに傾けてしまいます。 歯ぐきやあごの骨の細胞に悪い影響を与え、治癒を遅くする病の外科治療やインプラント手術、抜歯の際に歯科で禁煙をおすすめするのは、こうした理由があるのです。歯周イラスト-1あごの骨への影響イラスト-1イラスト-1イラスト-1イラスト-1イラスト-1イラスト-12021年9月号43ニコチンの破骨細胞あごの骨骨芽細胞歯根膜あごの骨(歯槽骨)歯ぐき(歯肉) 歯の根細菌への作用(→次ページ)を通じて間接的に歯に影響します。歯の根とあごの骨を結びつけている歯根膜の細胞をはがれやすくします。古い骨を壊す破骨細胞と、新しい骨をつくる骨芽細胞。ニコチンはこの破壊と再生のバランスを、破壊のほうに傾けてしまいます。通常は作用でに! うういつつい 破壊=再生破壊>再生歯根膜への影響歯への影響あごの骨への影響粘膜全体への影響血管を収縮させることで血流量が減少します。酸素や栄養が十分に行き渡らなくなると、細胞の修復機能が低下します。また、ニコチンは細胞の遺伝子を傷つけ、がん化をまねきます。

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