nico 2022年2月号
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根の先に溜まった膿見てみよう! マイクロスコープがもっとも活躍するのが、歯の根の治療です。むし歯が広がり歯の内部の神経にまで及んだ場合、痛みをなくすには、むし歯部分はもとより、細菌感染を起こした神経を取り除く必要があります。 しかし神経は、「根管」という直径1ミリ以下の管のなかに詰まっています。根管がどこにあるのか、何本あるのか、きれいに感染部分が除去できているのか。そうしたことを確認する際に、マイクロスコープの拡大視野が大きな力になります。 また、肉眼で見えにくく、レントゲンにもほぼ写らない極小のむし歯やヒビ割れを見つけるうえでも、マイクロスコープが活用されています。 メインテナンスにマイクロスコープを利用している歯科医院では、歯石除去の際に歯科衛生士が使用していることもあります。 高精度に見えることで、より精密な治療ができるのですね。マイクロスコープでより精密に!拡大根管細菌感染を起こした神経20倍約3倍16フォーカスを調整し、根管の底まできれいに除去できているか確認します。拡大して根管の入り口を見ています。むし歯部分と、根の内部の感染した神経を除去したところ。ミラーで見ています。立体である歯は、わずかな距離の変化でピントが合わなくなるため、こまめにフォーカスを調整していきます。痛みのもとである細菌に感染した部分を除去するために、歯の根の内部にある神経を取り除きます。その神経が通っている根管を見つけ、内部を的確に除去する際にマイクロスコープが役立ちます。とくにマイクロスコープが活用されている治療についてご説明します。それでは、実際の歯と治療のようすを見ていきましょう。歯の神経が通る管(根こん管かん)むし歯が歯の内部にまで広がってしまったとき、実際の歯と治療を

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