nico 2022年3月号
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に入る診療器具がどのように管理されているかは重大な関心事だと思います。歯科が日頃からどんな管理を行っているかをお話ししましょう。 歯科では、患者さんのお口のなかで使用した器具を、殺菌をさらに徹底し「滅菌処理」しています。「滅菌」とは、すべてのウイルスや細菌を完全に死滅させること。医院ごとに滅菌処理のためのオートクレーブを備えています。科を受診される患者さんにとって、自分のお口のなか オートクレーブとは、内部に高圧をかけられる耐圧性の箱型装置で、通常は100度までしか上がらない沸点を、加圧によって120~130度程度に上げることができます。高温の蒸気で洗浄+乾燥させることで、ウイルスや細菌を完全に死滅させることができるのです。 もうひとつ、歯科のスタンダード・プリコーションとして習慣化されているのが、診療環境の消毒です。ウイルスや細菌を不活化する消毒用アルコールや次亜塩素酸ナトリウムは、歯科ではコロナ禍以前からの必須アイテムです。 使用した椅子やテーブルの消毒は、今では医療機関に限らず、レストランなどでも当たり前の風景になりました。しかし、身の回りを適切に消毒するのは意外と難しく、どこにどう消毒薬を使うと効果的に不活化できるかの習得には、慣れや経験が必要です。新型コロナウイルスへの対応でも、歯科がふだんから行ってきたスタンダード・プリコーションが活きているのだと思います。Questiontient歯aPDoctor16nswerA使用した器具は、院内のオートクレーブで完全滅菌。診療環境は消毒用アルコールや次亜塩素酸ナトリウムで消毒。コロナ前からの通常業務です。使った器具ってどんなふうに殺菌するのですか?歯科のふだんからの感染管理にとても興味があります!歯科では、殺菌をさらに徹底して「滅菌処理」を行っています。オートクレーブという装置で高温+高圧の蒸気を器具のすみずみに届かせ、ウイルス・細菌を完全に死滅させるのです。これがスタンダード・プリコーション❷器具・器材の洗浄、消毒、滅菌。

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