nico 2022年3月号
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槽そ動ど脈みく」です。ううゃいにバリアの役目をしているのが歯ぐきなんです。なるほど、たしかに!小島 歯ぐきは外側を上皮組織、内側を結合組織といいます。どちらもおもにコラーゲン線維から成り、外側と内側で角化(線維化)の度合いが違います。歯と接している部分は「付着上皮」といい、これがバリアなんですね。小島 歯ぐきのことを考えるときに欠かせないのが血管の存在です。歯ぐきが赤く見えるのも、張りめぐらされた血管のせいです。血管が表皮に透けて赤く見えるんですね。――それが役割❸血管の通り道ですか。血管はどんなふうに延びているのでしょう?小島 スタート地点となるのは、「歯し――歯槽動脈?小島 首の動脈からあごの骨のなかを通って延びている太い血管のことまわり)の歯ぐきには、網目状に細いで、上歯槽動脈と下歯槽動脈があります。この血管から無数に枝分かれが繰り返され、歯ぐきへと延びていきます。――植物の葉脈みたいですね。小島 とくに歯の根元まわり(歯し頚け部ぶ血管が集まっています。――←の図ですね。おお、これはものすごい細かさ!小島 健康な歯ぐきの場合は、一定の直径をもつ血管が規則正しく並んでいます。また、歯ぐきのなかだけでなく、歯根膜や歯槽骨のなかにも血管は延びています。張りめぐらされている毛細血管がまっすぐしなやか!2校2月4日提出イラスト2*241あごの骨前上歯槽動脈歯ぐき後上歯槽動脈下歯槽動脈歯の根元まわりに微細な血管が密集。*1 松尾雅斗編著『歯科臨床のためのオーラルバイオロジー』(医歯薬出版)p39をもとに作成/*2 金子 至、下野正基編著『歯肉を読み解く』(医歯薬出版)p.45をもとに作成2022年3月号*1血管が枝分かれしていく至歯ぐき酸素や栄養、免疫細胞が血流に乗って運ばれる歯槽動脈道健康な歯ぐきの血管(イメージ図)

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