Dr.HiroのペリオでUP!
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94 動的治療という山を乗り越えてこられた患者さんの多くは、アンダーブラッシングを克服されています。レベルは千差万別ですが、メインテナンスまで脱落せずにがんばってこられた患者さんの多くは、かなり改善しているはずです。中にはブラッシングオタクになられた患者さんもおられることでしょう。 もしまだアンダーブラッシングが残っていれば、どのようなことに気をつければよいでしょう? アンダーブラッシングが原因でメインテナンス中に起こるトラブルは、歯肉と根面に現れます。歯肉では炎症によるポケットの再発です。動的治療の間にシャローサルカスができている場合であれば歯肉炎程度から始まるはずですが、ディープサルカスができている場合は長い上皮性付着が剥離して、突然深いポケットができる可能性もあります。あるいは妥協的メインテナンスで残存していたポケットが悪化するようなこともあるでしょう(図3‐12)。 根面に起こるトラブルでもっともやっかいなのが根面う蝕です(図3‐13)。もともとう蝕リスクが高く、動的治療の間にそのリスクがあまり下がらなかった患者さんメインテナンスにおけるアンダーブラッシング患者満足度の高いメインテナンス──セルフケア編 ようやくたどり着いたメインテナンス。患者さんもわれわれも気が緩みがちですが、セルフケアレベルによって予後が変わります。前項のプロフェッショナルケアに引き続き、メインテナンスにおけるセルフケアについて患者満足度UPを念頭に考えてみたいと思います。2

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