Dr.HiroのペリオでUP!
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Part 3 患者満足度の高いメインテナンス95アンダーブラッシングの歯への影響アンダーブラッシングの歯肉への影響 メインテナンス患者さんといえどもアンダーブラッシングには気をつけなければならないのですが、動的治療の延長でアンダーブラッシングに対する指導ばかりをしていると、思わぬ落とし穴に遭遇します。それがオーバーブラッシングです(次ページ図3‐14)。そこでメインテナンス中に忍び寄ってくるオーバーブラッシングの対策を考えてみましょう。あくまで患者満足度UPを念頭においてください。アンダーブラッシングシャローサルカスディープサルカスポケットの悪化(水平的、垂直的)ポケットポケットの再発(上皮性付着の喪失)歯肉炎の発症(歯肉の腫脹)図3‐12 動的治療後にシャローサルカスになったのか、ディープサルカスになったのか、あるいはポケットが残存しているのかによってアンダーブラッシングの影響が異なると考えられる。図3‐13 動的治療後に露出した根面がアンダーブラッシングにより根面う蝕になることがある。ただブラッシングだけが原因ではなく、生活習慣や唾液量の減少などが複雑に絡んでいることが多い。は、根面が露出しだすと急に根面う蝕が発生することもあります。またそれほどう蝕リスクの高くなかった患者さんでも、投薬の影響や加齢とともに唾液量が減少していき、根面う蝕がじわじわと起こることもあります。 メインテナンス患者さんはそれなりにブラッシングを努力されていますので、プライドを傷つけない配慮が必要です。患者さんは安心感を求めてメインテナンスにお見えのはずなので、不安感をあおるようなブラッシング指導は不適切でしょう。いつ来てもここが磨けていないという指摘を受けるのは、やりきれない気持ちになってしまいます。患者満足度を高めるためにも、プラス思考を心がけたいものです。隠れた怪物オーバーブラッシング

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