インプラント治療のアシスタントワーク下巻
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15第1章 インプラント二次手術の流れとヒーリングアバットメント装着までのアシスタントワーク● 部分層弁によるフラップ形成のアシスタントワーク② 切開時の血液の吸引ある程度切開が行われたら、フラップの内面を確認しながらさらに切開が加えられます。このとき、フラップの内面が血液で満たされていると切開が入れずらくなるため、フラップ内面の血液を吸引します。部分層弁では骨膜と結合組織を残して切開を入れていくため、過度な吸引は避けなければなりませんが、すぐに視野確保ができるようにサクションチューブを位置づけておきます。DHサクションチューブを位サクションチューブを位置づけて吸引する準備置づけて吸引する準備明瞭にする部位明瞭にする部位● 部分層弁によるフラップ形成のアシスタントワーク③ 剝離時の粘膜の排除歯科医師は、縦切開、歯槽頂切開の後に、歯肉歯槽粘膜境を超えるところまで部分層弁にて剝離して、フラップの稼働域を広げていきます。写真のようにオトガイ孔が近い部位では、術前にパノラマエックス線写真にて位置を確認しておくことが大切です。剝離時は、必要に応じて歯科衛生士もフォーセップスにてフラップを把持し、歯科医師が切開を入れやすいように術野を明瞭にします。フラップの挫滅には十分に注意しましょう。DHフラップ内面の出フラップ内面の出血のコントロール血のコントロール状況に応じてフ状況に応じてフラップを把持するラップを把持するDH矢印の方向に向かっ矢印の方向に向かってテンションをかけてテンションをかけながら頬を排除ながら頬を排除Dr.Dr.DHDr.Dr.DHCAUTION下顎頬側剝離時はオトガイ孔に注意 下顎臼歯部における二次手術では、術中にオトガイ孔を損傷しないように注意が必要です。 全層弁の場合は肉眼でオトガイ孔の確認が可能ですが、二次手術で行われる遊離歯肉移植術(FGG:46ページ参照)や歯肉弁側方移動術(40ページ参照)は部分層弁にてフラップを形成することが多いので、オトガイ孔を直視することができません。したがって術前にエックス線写真にて十分に確認する必要があります。 なお、エックス線写真ではオトガイ孔の検出に限界があるので、一次手術時に明示したオトガイ孔の所見も再確認しましょう。術前にエックス線写真にてオトガイ孔を確認する。インプラント二次手術の流れとヒーリングアバットメント装着までのアシスタントワークインプラント二次手術時に行う軟組織マネジメントのアシスタントワークインプラント二次手術後の管理上部構造装着時の歯科衛生士ワーク

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