BPSパーフェクトマニュアル
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280PART 53 SRフォナレスとGingivalCharacterizationによる審美3-1 Gingival Characterizationジンジバル・キャラクタライゼーション(カンデュラー社製品を使用) 笑ってもほとんど見えない歯肉に、なぜこれほどリアルな自然歯肉の再現が必要なのであろうか。 これは誰もが抱く疑問である。著者も術者側が高額な治療請求を要求する手段の一つのようにも思えた時期があった。 しかし、この義歯を装着した患者の意見は、「手をかけて作ってくれた義歯を身につけている感じがする」「高級感があり、大切にしたい気持ちになる」である。上等の背広や素敵な洋服を着ると気持ちも引き締まる、その気持ちが理解できるのであれば、その要求に応じて義歯を作る技術は持ち合わせておくべきであろう。歯科医師と歯科技工士が持つ技術は患者のために大いに発揮し、活用されるべきである。ジンジバルキャラクタライゼーションは天然に近い歯肉色を与える場合と、歯科技工士が患者個々の持つ雰囲気に合わせて自由に付与する場合がある。これを義歯に対するおしゃれの一つと考えれば、ルイ・ヴィトンやシャネルのようにさまざまなものがあってもかまわないと考えている。キャラクタライゼーションを確実に成功させるには、自分の思い描く患者のイメージに合わせて一度テストピースを作る方法がよい。以下に(キャラクター別)キャラクタライゼーションの手順の実例を提示する(図11‐7~15)。Esthetic in removable dentureEsthetic in removable denture第11章 患者が輝くBPSの審美症例

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