バーティカルオグメンテーション
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1章 鑑別診断22バーティカルボーンオグメンテーションのための解剖1章3図1-3-3a 下顎骨のCTパノラミック画像は通常のデンタルX線、パノラマ画像よりも鮮明に下顎管を投影することができる。特に歯槽頂部と下顎管上縁の垂直的骨量と骨質を診査するのが重要である。図1-3-3b~e CT cross-sectional画像によりでは下歯槽神経切歯枝の位置を確認する。ではオトガイ孔の位置と下歯槽神経の上縁の位置を診査する。では下顎管上縁の位置を診査する。頬舌的な基底部の距離を診査する。 下顎のバーティカルボーンオグメンテーションを成功させるためには、下顎骨体を支配している下歯槽神経、オトガイ神経、下歯槽神経切歯枝、下顎骨周囲の解剖学的形態を把握することが重要である。 項目としては次の6つが挙げられる。1.下歯槽神経の走行と位置2.オトガイ神経の走行と位置3.顎舌骨筋線の位置4.下顎骨の形態・大きさ5.下顎骨周囲の血管6.粘膜(角化歯肉)1下顎骨形態の定義1)下歯槽神経 下顎骨を支配している下歯槽神経(図1-3-1)は、下顎枝内側の下顎孔から下顎管内に進入し、下顎骨体内部を走行したのち、オトガイ孔直前で下顎骨体外に向かうオ下歯槽神経(図1-3-1~3)図1-3-1a 下顎管の走行位置(↓)、オトガイ孔の位置(↓)、歯槽頂3mmの緻密骨部から下顎管上縁の骨質は標準的にD3~4の骨質で一部海綿骨がみられる。図1-3-1b 下顎管周囲の骨粱は下顎管下縁部がもっとも緻密化しており(↓)、下顎67上縁部では緻密骨化に個人差がある1)。図1-3-1c 下歯槽神経の外膜となる神経上膜(1)および神経束外血管(2)が下歯槽神経(3)および下歯槽動脈(4)を安定保持している。図1-3-2 下歯槽神経とオトガイ神経の開口部。下顎管内で血管内圧の分散のため、下歯槽神経と下歯槽動脈は前後的・頬舌的な微量の移動が可能である。図1-3-3b図1-3-3c図1-3-3d図1-3-3e134 27654

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