バーティカルオグメンテーション
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5章 術式のための器具および材料100バーティカルボーンオグメンテーションで使用する材料の種類および特徴5章21骨補填材料の種類および特徴1)生体に配慮した造成骨の3層構造 バーティカルボーンオグメンテーションでは、種々の骨補填材料が臨床応用される1~6)。特に、サンドウィッチバーティカルボーンオグメンテーションにおいては、これらの骨補填材料に自己採血によるPRP(platelet-rich plasma)を混入する。インプラント周囲には自家骨またはDFDBA+PRPを造成量の1/5填塞する。その外側の層には、DFDBA+吸収性HA(OSTEOGEN®)+非吸収性HA(Osteograft S-D®)にPRPを混入した材料のコンポジットボーンを造成量の3/5填塞する。さらに外側の層には、非吸収性HA層(Osteograft S-D®)を造成量の1/5を填塞する。骨補填材料のもつ特性、早期にインプラントとのインテグレーションを獲得するためのDFDBAまたは自家骨層、確実にリモデリングを行うコンポジットボーン層、顎骨の吸収に抵抗する非吸収性HA層、の3層構造により長期的に吸収しにくい骨の造成が可能となる造成法である(表5-2-1)7~9)。2)吸収速度の異なる骨補填材料の有効活用 下顎骨のchin(オトガイ部)やramus (下顎枝)から採取した自家骨(緻密骨)は移植後リモデリングを繰り返しながらインプラント周辺既存骨と同化していく。骨吸収が進んだ顎堤では、その吸収部を補填するには多量の自家骨の採取と術後の腫脹をともなう。また、採取部の骨欠損を考えると、口腔内より採取する自家骨の量では限界がある。表5-2-1 骨補填材料の種類と商品名(文献5より引用・改変)分類種類商品名(未認可のものを含む)自家骨(autograft)口腔内、口腔外─────────────他家骨(allograft)DFDBA(demineralized freeze-dried bone allograft)DynaBlast、DynaGraft T、OraGraft、OralifeFDBA(freeze-dried bone allograft)DynaBlast、OraGraft、OralifeDBA(dried bone allograft)Puros異種骨(xenograft)牛骨由来Bio-Oss、NuOss、Endobon牛由来コラーゲン配合Bio-Oss Collagen、ボーンジェクト(認可)牛骨由来合成ペプチド配合PepGen P-15サンゴ由来Pro Osteon、Biocoral海藻由来Algipore人工骨(alloplast)β̶TCPオスフェリオン、Cerasorb、BioResorb、SynthoGraft、Arrow BoneβハイドロキシアパタイトオステオグラフトS-D(認可)、アパセラム(認可)、ネオボーン(認可)、ボーンタイト(認可)、Calcitite(認可)、OsteoGenハイドロキシアパタイト+β̶TCPセラタイト(認可)、BoneCeramicα̶TCPバイオペックス-R(認可)生体活性ガラスBiogran、PerioGlas硫酸カルシウムDentoGen、Osteoset

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