インプラント長期症例成功失敗の分岐点
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54はじめに 審美領域のインプラント治療を成功させるためには、フィクスチャーおよび上部構造がインプラント周囲の骨と歯肉の双方と調和していることが必要となる。 今回、トピックスとしてインプラント周囲に結合組織付着を獲得する可能性を秘めた“Biohorizons Laser-Lok® microchannels implant system”について解説したい。Biohorizons Implant System Biohorizons社は、1997年USAアラバマ州に設立され、現在世界約85ヵ国に流通しているBiohorizons implant systemを有している。このインプラントシステムの共同開発者は、ミシガン大学アソシエイトプロフェッサーのDr. Carl E Mischである。USAのインプラント市場において近年急速にシェアを伸ばしている。シェアが拡大した要因の1つに今回のLaser-Lok® microchannelsが挙げられる。Laser-Lok® microchannelsの構造 Laser-Lok® microchannelsとは、コンピュータ制御のレーザーアプレーション法によりインプラント体カラー部に形成された緻密な微少加工処置のことである。その主目的は、硬・軟組織に細胞レベルで機械的な結合付着を獲得し、インプラント周囲の歯肉および骨のレベルを維持することにある。Laser-Lok® microchannelsは2つの層から構成されており、grooveのサイズは上層部では深さ6μm、幅8μm、下層部では深さ・幅ともに12Topics Laser-Lok®についてDavid Garber(ジョージア大学歯学部歯周治療学教授)報告者:松島正和(東京都開業)●略歴1977年 ペンシルベニア大学卒業 同年 同大学でPeriodontics and Fixed Prosthodontics修了1981年 同大学DMD取得1982年 アトランタにてDr. Goldsteinらと臨床に携わる(~現在)

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