アストラテックインプラントのすべて
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142345786CHAPTER11. アストラテックインプラントの概要 アストラテックインプラントは,アストラテック社とDr. スティッグ・ハンソン(元Brånemark Systemの研究者)により,Brånemark Systemに比べてより改善されたシステムを目的に開発されたインプラントシステムである. このシステムは,長期にわたる基礎研究と臨床研究により1985年から臨床応用され,当初の第一世代のアストラテックインプラントは,Brånemark Systemと同様のマシーンサーフェイスでパラレルネックをもつストレートタイプと,マイクロスレッドをもつテーパードタイプの2種類の形状をもつインターナルジョイントシステムインプラントであったが,1989年にTiOblastTM(後述)処理がなされ,さらにすべての形状に対してマイクロスレッドを1992年に付与し,第二世代に移行している.このアストラテックインプラントは,辺縁骨の吸収を起こさないインプラントとして広く世界に認められ,世界第1位に迫るほどのシェアを得ている. 現在,その基本構造・システムは変わらないものの,OsseoSpeedTM(後述)と呼ばれるフッ化処理がなされた表面性状をもつ第三世代のインプラントシステムに2005年より移行している.アストラテックインプラントの進化1985年Conical Seal DesignTMとConnective ContourTMの第一世代がカロリンスカ大学で臨床使用.1992年Astra Tech ABは,OsseoSpeedTM表面に関する知的所有権のすべて取得し,オスロ大学と共同開発.1993年OsseoSpeedTMに関する初の実験的前臨床試験が開始.1996年9月日本でアストラテックインプラントシステムの発売.2005年CrescoTMの発表.独特な方法でネジ固定式補綴物をパーフェクトにフィット.2006年FacilitateTMを発表.ベルギーのマテリアライズ社とともにインプラント治療のためのコンピュータ・ガイデッド・サージェリーを開発.2007年AtlantisTMの展開.患者固有のアバットメントを製作する革新的なCAD/CAMシステムは,主要なインプラントシステムに対応.2010年OsseoSpeedTM TXの発表.テーパー型の先端デザイン.2011年3月OsseoSpeedTM TX Profileの発表.解剖学的に傾斜したデザインはパテントをもっています.2011年8月日本でOsseoSpeedTMの発売.2006年OsseoSpeedTMは,その独特の表面性状とフッ素処理との組合せで優れた結果を実証.2003年12月日本でMicroThreadTMインプラントの発売.2000年オスロ大学でOsseoSpeedTMインプラントを初めて臨床使用.2002年OsseoSpeedTMに関する初めての多施設臨床試験が開始.2004年パリのEAOで,OsseoSpeedTMインプラントを発表.・初の化学処理インプラント表面・驚異的な臨床成績・「より多くの骨を,より短期間で」1989年TiOblastTMの開発酸化チタンの粒子のブラストが骨の再生とオッセオインテグレイションを促進する.1990年 OsseoSpeedTMオスロ大学(ノルウェー)の研究チームが,フッソ処理されたインプラント表面とオッセオインテグレイションの影響に関する研究を開始.1991年 MicroThreadTMインプラントネックに微細ネジを付与することで,有益な生体力学的刺激を与える.応力分布に最適なプロファイルを決定するまでに840種のデザインを検討.1991年MicroThreadTMのテーパード(ST)の臨床試験の開発.1993年MicroThreadTMのストレートインプラントを開発~発売.1993年OsseoSpeedTMに関する初の実験的前臨床試験が開始.1990年TiOblastTMの臨床試験開始.

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