アストラテックインプラントのすべて
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53CHAPTER 3 アストラテックインプラントの基本:一次外科術式1245786CHAPTER31.2. 2回法(図3~12) フィクスチャー埋入後,フィクスチャーに舌や食片等による外圧がかかるのを防ぐため,骨とのオッセオインティグレイションが得られるまで,粘膜骨膜下にフィクスチャーを置き,下顎で約1.5か月,上顎では骨質に応じて2か月~3か月(O.S.I.推奨)の免荷期間を経た後,二次外科手術を行い,ヒーリングアバットメントを連結する.メーカーによると,OsseoSpeedTMの場合は,GBR等のアドバンスな骨造成がなければ,上下顎にかかわらず正常な骨質で6週間の免荷期間としている.骨質が柔らかく初期固定が十分でない場合や,骨移植・サイナスリフト等のアドバンスなオペをともなう場合は,基本的に2回法が選択される.基本埋入術式新しい歯の装着補綴治療二次外科手術アバットメントの装着治癒期間一次外科手術インプラントの埋入検査・初期治療図3 2回法の手順.粘膜の切開ガイドドリルによる皮質骨の貫通図4a No.15のメスを用いて,角化歯肉内に骨面に達する切開を行う.下顎においてはやや舌側寄りに,上顎においては口蓋側寄りに切開線を設定する.粘膜骨膜弁の形成図4b 全層弁にてフラップを翻転し,術野に軟組織がないように骨面を整え,骨形態や解剖学的危険部位等の術野の診査・診断を直視にて十分に行う.図4c 埋入ポジションを決定し,ラウンドバーにて皮質骨を貫通して海綿骨へ達するドリリングを行う.ドリリング回転数は,通常1,500回転/分にて行うが,骨質に合わせてできる限り低い回転数を用いる.十分な注水を行い,オーバーヒートに気をつける.

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