技工に強くなる本(下巻)
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46第4部 セラミックレストレーション4 - 4949 ハローポンティック1.はじめからトラブルが予想されることは、はじめから避けるべき ハローポンティックは臼歯部セラミックブリッジの基本形態です。臼歯部においてのポンティック鋳造体はかなりの質量となります。 その結果、鋳巣の発生を誘発することになってしまい、セラミックスを築盛する際に気泡を発生させトラブルの原因となってしまうことは言うまでもありません。そのためメタルの質量を少なくして、鋳巣の発生を事前に防ぐような形態をもったポンティックを製作する必要があるのです。それがハローポンティックです。 ハローポンティックを設計するということは、支台歯との質量の差を少なくし、内部応力や合金組識の不均一による強度の低下などの事前防止にもつながります。とくにセラミックブリッジの失敗の多くはメタルフレームの失敗が原因であり、築盛後に発覚しやすく、そこからの再製作はあまりにも多くの時間が無駄になります。はじめからトラブルが予想されることは、はじめから避けるべきです。2.ハローポンティックの製作方法(図49‐1〜15) 通常のポンティック形態を完成後、基底面をワックスバーを使用して空洞をつくるように開口していきます。この際できるだけ彫刻刀や熱使用のインスルメントによる開口は避けましょう。 それはワックスパターンに応力を与えることにより、パターンの変形につながる図49-1 臼歯部ポーセレンブリッジのワックスアップ。図49-2 ワックスアップの咬合面、唇舌面の窓あけ。

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