技工に強くなる本(上巻)
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204第3部 パーシャルデンチャー3 - 2626 サベイイング1.測量・計量・側量術 サベイイング(surveying)の意味を辞書で引いてみると、「測量・計量・側量術」と書かれています。歯科技工士は臨床で模型を手にした瞬間から、さまざまな角度から模型を観察し、分析をしたうえで、いろいろな設計のなかから最終的な形のイメージを膨らませます。この設計をより具体的にするために必要不可欠なのが、「サベイイング」なのです。 サベイイングは、模型上の支台歯、鉤歯(残存歯)や顎堤の最大豊隆部を調べると同時に、相互の平行性などを確認するために用います。安定したパーシャルデンチャーを製作するための3要素である、支持・把持・維持の設定が可能となり、同時に着脱方向も決定されることとなるのです。2.サベヤーの種類 サベヤーには大きく分けて2つあります。1つは、クラスプサベヤーに代表される垂直杆が上下し水平杆が固定され動かないもの(図26‐1)。この形式のサベヤーでは、模型を保持するためのサベイイングテーブルを水平台の上で水平移動させ、記録を取ります。両手を使った作業のため操作性は劣ります。もう1つは、模型を保持するためのサベイイングテーブルが水平台に固定され、垂直杆に固定されている水平杆とともに、上下、水平移動して計測、記録する形式のものです。こちらはサベイイングを行うことで、支持・把持・維持の設定が可能となります

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