矯正カンファランスで臨床力を上げよう
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451.口腔・顔面の筋機能療法 ─MFTを基本にした生活改善─ 正しい咀嚼,嚥下の条件として鼻呼吸は非常に大切な要素である.口呼吸のもたらす弊害を考えた時,鼻呼吸の獲得は絶対不可欠(必須)のことといえる. 普段の生活のなかで少しずつでも改善していく知識と努力が必要となる.口呼吸があると,口腔乾燥や口内炎,歯肉炎,扁桃腺の腫れがみられることがある.口から入った息はのどの粘膜に損傷を与え免疫力が落ち,かぜをひきやすかったり,アレルギーを引き起こすともいわれている. 見た目にはポカンと開いた口,上唇が跳ね上がり,よだれが出るのを見かける.口唇力,舌圧,咬合力の不調和により歯列不正の原因になる.特に乳歯列期に口唇閉鎖が弱いと,捕食や咀嚼,嚥下に問題が起こりやすくなる.気づいたら年齢に関係なく,できることから遊びのなかで楽しみながら行う.鼻呼吸の獲得(図14)[口呼吸のある子どもの日常生活と,遊びの中のトレーニング(図14)]・お風呂の中で鼻の下までつかる(口を閉じる)・シャボン玉遊び(a) ストローは上下の口唇にはさんで吹く はじめは穴が大きめ,つぎに細いものでゆっくり吹いて大きなシャボン玉を作る・風船のふくらまし(b,c) 上下の口唇だけを使う.あらかじめ伸ばし,柔らかくしておく・吹き戻し(d) 息が漏れないように,口唇にしっかりはさんで吹く・吹き矢(e) 周囲筋の強化,呼吸法の訓練と成果の数値化ができるdecba

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