Dr.Hiroの実践!歯周治療
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これには大きく分けて2つの検査があります。まず最初に、デブライドメントしようとしている根面はどのような形態をしていて、どこにどれくらい歯石が付着しているのかを探る検査です(根面を探索するための検査)。これは根面デブライドメントに直結する検査ですので理解しやすいことと思います。ただこれで終わるわけにはいきません。データを集めることが検査の目的でないように、根面デブライドメントもこれ自体が目的ではなく、生物学的に許容できる根面、しいては生物学的に許容できる歯肉縁下環境を作り出すことが目的であることを忘れてはなりません。つまりデブライドメント後にその目的が果たされているのかどうかを検査する必要があります。そのためには前述の根面の状態を再評価するだけでなく、根面デブライドメントで周りの組織が改善しているかどうか、あるいはどこに問題が残っているのかを確認しなければなりません(組織の状態を把握するための検査)(表1)。 (根面検査) プロービングによりポケットの形態を把握した後、エキスプローリングにより根面の形態や歯石の付着状況を確認します。必要に応じて根分岐部の検査を行います。プロービングの時にすでに歯の位根面デブライドメント前にどのような検査が必要なのか? 歯周組織検査総論山本浩正 目標や目的を失った検査ほど無意味なものはありません。データを集めるために検査をするのではなく、何のためにデータを集めるのかという視点を失わないようにしましょう。ここでは、特にその後に続く根面デブライドメント(主にSRP)を意識した検査に的をしぼって解説します。10

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