Dr.Hiroの実践!歯周治療
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歯周組織検査 歯周治療において特に問題になるのが、歯肉頂の位置と付着の位置です。歯肉頂の位置は歯肉退縮量、つまりセメントエナメル境(cemento-enamel junction、CEJ)から歯肉頂までの距離で把握します。付着の位置は臨床的にはプローブの止まる位置、つまり付着レベルで把握します。付着レベルはプロービング値と歯肉退縮量の和で計算できます。結局、歯肉頂の位置は「歯肉退縮量」で、付着の位置は「歯肉退縮量+プロービング値」で把握すればよいということになります。 根面デブライドメント後(SRP後)の治癒形態は大きく分けて2つあります。1つが歯肉退縮による治癒(で、もう1つが付着の獲得による治癒()です。歯肉退縮による治癒では文字通り歯肉退縮が起こることで歯肉頂の位置が根尖側に移動しますが、付着の位置はあまり変わりません。つま組織検査データの解釈 歯肉退縮による治癒。SRP後、歯肉退縮によりポケットが浅くなり、シャローサルカスで治癒するパターン。浮腫性歯肉で起こりやすい。 付着の獲得による治癒。SRP後、付着の獲得によりポケットが浅くなり、ディープサルカスで治癒するパターン。線維性歯肉で起こりやすい。付着の位置術前の歯肉の位置術後の歯肉の位置SRP前SRP後SRP歯肉退縮SRP前SRP後SRP歯肉の位置SRP前の付着の位置SRP後の付着の位置付着の獲得 13

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