コンポジットレジンと審美修復
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コンポジットレジンと審美修復124Fig 1l 2近心窩洞の充填.窩洞形成が終了したら,隣在歯を保護した状態でエッチングとボンディングを行う.近心の窩洞は唇側からアクセスしたので透明マトリックス「マトリックステープ」(スリーエムヘルスケア)を利用して充填する.歯肉縁上の窩洞では,口蓋側にウェッジを挿入する.窩縁が歯肉縁下に及ぶ場合は出血するので,ウェッジは使用しない.多数の窩洞を充填する場合は,小さい窩洞から1歯ずつ充填する.このような透明マトリックスの装着は,透明マトリックスで隣在歯を保護した状態でエッチング,ボンディングを終わった後で,新たな透明マトリックスを用いて行うのが通常である.Fig 1m 1の近遠心窩洞の充填.1の窩洞は口蓋側からアクセスしたので,金属マトリックスバンドとトッフルマイヤーのリテーナー(CHAPTER 6参照)を利用して充填する.歯肉縁部の窩洞辺縁とマトリックスの適合を得るためにウェッジを挿入する.ウェッジは原則として口蓋側から挿入するが,例外も存在する.この状態で,エッチング,ボンディング,CR充填へ移行する.充填は2層構造とし,フロータイプのCRを一層充填したあとに,ペーストタイプのCRを充填する.Fig 1n,o CRの形態修正.充填したCRをスーパーファインのダイヤモンドバー「メリーダイヤC-22SまたはK-13S」(日向和田精密製作所)あるいはウルトラファインのダイヤモンドバーを用いて形態修正する.Fig 1q,r 術後.近年のCRは研磨面が滑沢なものが多く,また.ベースレジンの変色もほとんどない.ブラッシングが正しく毎日行われれば,審美性を長期間維持できるはずである.使用したCRは「パルフィークエステライトA2」(トクヤマデンタル).Fig 1p 研磨.ダイヤモンド粒子入りの研磨用シリコンポイント「コンポマスターCA13Sまたは28」(松風)で最終研磨を行う.Fig 1t,u 「ラミニアチップ」(モリムラ)を用いた隣接面の形態修正.「ラミニアチップ」を「ティーマックスX55」(ナカニシ)に装着して隣接面を効率的に形態修正することができる.Fig 1s~uの操作は,通常Fig 1pの研磨の前に行う.Fig 1s メタルストリップスを用いた隣接面の形態修正.オーバーハングした隣接面のCRは,「メタルストリップス」(ジーシー)を用いて形態修正することができる.mpsnqtorul

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