インプラント歯科における骨再生誘導法の20年
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骨の発生と構造甲状腺ホルモン,性ステロイド(エストロゲン,テストステロン),レプチン,スタチン,インターフェロンγ,腫瘍壊死因子α,形質転換成長因子α(TGF‐α),TGF-β,骨形成タンパク質(BMPs),線維芽細胞成長因子,インスリン様成長因子1,血小板由来成長因子,インターロイキン1,6,11,17などである.破骨細胞 骨芽細胞と異なり破骨細胞は造血幹細胞から発生する12.それゆえ,ほかの細胞の造血分化の過程に関与する多くの成長因子や転写因子が,破骨細胞の分化も関与することは驚くにあたらない. 正常な骨のリモデリングは,骨の形成と吸収の微妙な均衡のうえに成り立っている.骨吸収は,RANKとそのリガンド(RANKL)から成るシステムにより制御されており,これらは,腫瘍壊死因子のリガンドとレセプターファミリー,およびオステオプロテジェリン(OPG)(図2-12)のグループに属する.RANKLは骨髄間質細胞,骨芽細胞とある種の線維芽細胞にて発現する.一方,RANKは破骨前駆細胞と成熟破骨細胞から発現する.RANK図2-12 RAN-RANKL-OPGシステム,〔PTH〕=副甲状腺ホルモン,〔1α,25[OH]2D3〕=1α,25-ジヒドロシキビタミンD3,〔PGE2〕=プロスタグランジンE2,〔IL-1〕=インターロイキン1,〔IL-6〕=インターロイキン6,〔IL-11〕=インターロイキン11,〔IL-17〕=インターロイキン17,〔TNF-α〕=腫瘍壊死因子α,〔M-CSF〕=マクロファージコロニー刺激因子,〔c-Fms〕=M-SCレセプター,〔RANK〕=NF-κB活性化受容体,〔RANKL〕=NF-κB活性化受容体リガンド,〔IFN-γ〕=インターフェロン γ,〔IFNR〕=インターフェロン γレセプター,〔TGF-β〕=形質転換成長因子 β,〔OPG〕=オステオプロテゲリン.23M-CSFOPG骨芽細胞間質細胞骨髄球前駆細胞活性化骨芽細胞破骨前細胞分化生存・癒合活性化造血前駆細胞増殖活性化T細胞活性化B細胞骨芽前細胞刺激因子:TGF-17--estradiolRANKLRANKIFN-IFNRc-Fms刺激因子:PTH1,25(OH)2D3PGE2TNFIL-1, -6, -11, -17-

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