1からわかるコンポジットレジン修復
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1283級充填3級窩洞の窩洞形成法 前歯部隣接面の象牙質う蝕をコンポジットレジンで修復する場合,かつてはコンポジットレジンの変色や研磨性の悪さから,コンポジットレジンをできるだけ唇面にださないために,舌側からう窩を開拡することが勧められていました.しかし舌側寄りにう窩がある場合はやりやすいのですが,そうでない場合は舌側からのう窩の開拡は視野やバーのアクセスが妨げられて必ずしも容易な作業ではありません. 現在のコンポジットレジンは変色も少なく前歯部用は研磨性も優れているので,唇側からう窩を開拡するべきと考えます.その方がう窩を直視できますので,う窩の開拡を必要最小限にできますし,感染象牙質の取り残しを防ぐことができます.また,隣在歯を不注意に傷つける機会も減ります. う窩の開拡は,エナメル‐象牙境の感染象牙質がしっかりととれる程度に拡げるべきです.この場合,歯肉側窩縁部と舌側は遊離エナメル質になってもできるだけ残すよう努力します.残っている方がその後の充填操作が容易です(図12-52, 白矢印).図12-52a~d 歯肉側窩縁部と舌側は遊離エナメル質になってもできるだけ残し(白矢印),唇面のエナメル質窩縁部に広めのベベルを付与(黒矢印)します.dはイメージ図です.図1252a~d歯肉側窩縁部と舌側は遊離エナメル質になっacbd

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